入院初日
その日は外来受診を終えて,入院を告げられたのが17時過ぎ。
準備があるのでしばらくお待ちくださいと言われ,書類などを記入し,病室に案内されたのが18時過ぎ。
その間に,荷物を取りに帰りたかったのですが,それも許されず。
同行してくれていた母に荷物を取りに帰ってもらい,一人寂しく病室へ。
一人になると,しばらくは何をするでもなく,ただ時間が経過するのを待っていました。
というか,放心状態で, 今の状況やこれからのことを,なんとなーくぼーっと考えていました。
しばらくして冷静になり,
『とりあえず職場に連絡!』
と,ひとまず電話連絡。
そして,同僚にLINEで連絡。
ドタキャンしてしまうであろう予定もたくさんあったので,会う予定をしていた人たちにも連絡。
一通り連絡し終わると,また寂しさというか虚しさというか,なんとも言い難い感情が押し寄せてきました。
荷物を取りに行ってくれた母が病室に戻ってきたときにホッとし,担当の看護師さんの笑顔に安心し,なんとか過ごすことができた入院初日。
でも,夜は20分ほどしか眠れませんでした。
皮膚生検の結果、そして...
皮膚生検から1週間。
抜糸してもらうのと共に,検査結果を聞きに病院へ来ました。
ひとまず抜糸。
相変わらず,かなりビクビクしていましたが,全く痛みもなく😅笑
あっさりと抜糸は終了。
そして,気になる検査結果ですが...
『血管炎ですね』
と。
簡単に説明されましたが,その時はあまり頭に入りませんでした。
『多発血管炎性肉芽腫症の疑い』
(その時点でも『疑い』)
そう言われても,いまいちピンときませんでした。
あんまり良くないんだということはわかりましたが,皮膚科でも,先日の神経内科でも,割とサラッと告げられたので,そんなに深刻な病気だとは思っていませんでした。
難病指定されている疾患であることも,後から知ったくらいです。
嫌な思いをして検査したんだから『異常なし』な方が嫌だし。
むしろ,引っかかってくれて良かった。
とさえ思っていました。
そして,皮膚科の後に神経内科の受診。
そこで先生の口から聞かされたのが
『このまま入院しましょう』
との言葉。
今日このまま?
一瞬,時が止まった気がしました。
仕事...
と,それしか頭にありませんでした。
4日後には大事な仕事。
せめてそれまでは!
という思いでいっぱいでしたが,一方で,自分でもそろそろ限界かな,と感じていたので,
『やっと解放された。これでゆっくり休める』
と思ったのも事実です。
先生に言われた通り、その日外来受診して,そのまま入院することになりました。
内服薬
3日間の点滴治療を終え,翌日からは,内服薬で様子をみていくことになりました。
プレドニン30mgを5日間。
ひとまずそれで様子をみよう,とのことでした。
その間,仕事は何とか休まず出勤していたのですが,だんだんと歩くのが辛くなり,階段も手すりがないと上れなくなってきました。
プレドニンの副作用か,常に体がだるくて頭も働かなくて,それでも必死で生活していたこの頃。
顔に出さないよう,なんとかがんばっていたのですが,顔の火照りだけは自分でコントロールできるものではなく,周りの人からも
『顔赤いけど大丈夫?熱ある?』
と聞かれることもたびたびありました。
それでも,『アトピーがひどくて(^^;』などと言ってごまかし続けた私。
その頃には歩き方もだいぶおかしかったので,周りの人たちも薄々気付いてはいたと思いますが,それでも,自分の病状については口に出すことができませんでした。
3日間の点滴治療
外来受診をして,そのまま処置室へ。
ステロイドの点滴を投与しました。
1時間から1時間半くらいかかるものを,その日から3日間。
仕事も早めに上がらせていただいて,毎日通院しました。
点滴治療をしてみて,特に病状が改善されることはなく,ただただ副作用だけが感じられた数日間でした。
体のだるさ
37.5℃前後の発熱
顔のほてり(本当に真っ赤になりました)
が,特にひどかったのですが,何しろ仕事が立て込んでいる時期。
それに加えて,既に通院のためお休みをいただいたり,早番での出勤を代わっていただいたりしていたので,これ以上仕事は休めない。
気合で乗り越えるしかありませんでした。
それでも,『辛い』という訳ではなく,『大丈夫』だと思っていました。
続続・初診から1週間
皮膚生検後,神経内科に戻り,再度診察室へ。
『おうちの方とは一緒に住んでる?』
との質問。
いくら鈍感な私でも,その意味はわかりました。
今は実家で母と妹と暮らしているけど。
でも大丈夫。
一人で聞けます。
『できれば,ご家族の方に来てもらえますか?』
しばらく先生とやりとりした後,母に連絡し,病院まで来てもらいました。
先ほどの血液検査の結果や,その他の検査結果をもう一度話してもらい,
『多発単神経炎』
という症状が見られること。
そして,
『多発血管炎性肉芽腫症』
の疑いがあることを説明されました。
聞いたこともない病名に戸惑い,少し涙しながらも,先生の話に耳を傾けていました。
皮膚生検の結果が出ないと病名の断定はできないが,この病気の場合,一刻でも早い治療が必要。
とのことで,
見切り発車ではあるけれど,今日からステロイド治療を始めましょう。
と,その日から3日間,ステロイドの点滴治療をすることになりました。